遺伝子異常(遺伝子ITPKC)
2007年、理化学研究所のグループより、ある種の遺伝子異常を保有する児童が、保有しない児童に比べ、川崎病にかかる割合が2倍であると報告されています。ある種の遺伝子異常とは、「ITPKC」という遺伝子の塩基配列のうちの1つが異なる遺伝子多型があるというものです。
理化学研究所遺伝子多型研究センター消化器系疾患関連遺伝子研究チーム、アメリカ・カリフォルニア大学サンディエゴ校の共同による発見で、遺伝子 ITPKC 遺伝子多型が川崎病の発症に関与していると報告されています。中でも遺伝子 ITPKC のひとつである SNP が川崎病を引き起こしやすい体質に関連があるとされています。
また、川崎病の治療薬として効果が見られるガンマグロブリン大量静注療法と SNP の関連も解明されました。この遺伝子 ITPKC の SNP 発見により、川崎病の病態、原因解明に大きな前進が見られることを期待するばかりです。
ITPKC にはタンパク質を作る働きがあり、免疫細胞の活性化を抑える効果があると考えられています。ITPKC 異常により、タンパク質を作る働きが衰え、タンパク質が減少し、過剰な免疫反応を引き起こすことが川崎病の発症と深く関連しているのではないかと考えられています。