A群レンサ球菌感染症
川崎病が初めて報告された頃、A群レンサ球菌感染症が原因ではないかと言われていました。しかし、川崎病には抗生剤が無効であること、A群レンサ球菌が証明されないことから、後に否定されることになりました。
レンサ球菌とは、複数の菌が数珠状に連鎖している菌で、多糖体の表層抗原を持っていることから、抗原性の違いにより19群に分類されています。19群の中のひとつA群レンサ球菌は、タンパク抗原としてM抗原、T抗原を持っています。
レンサ球菌感染症は、細菌性咽頭炎、扁桃炎、扁桃腫腸、鼻炎、虫垂炎、皮膚疾患、発疹、その他臓器疾患、肺炎、髄膜炎などといった症状が見られます。いずれも川崎病の症状と酷似しているため、現在においても発熱を伴う発疹や苺舌が症状として現れた場合、川崎病との識別を行わなければなりません。猩紅熱型で発疹が現れた場合、回復期に手や足の皮が剥けるといった症状が表れます。川崎病の特徴のある症状のひとつと大変類似していることからもA群レンサ球菌感染症は、5歳~15歳の小児によく見られることから、特に幼児において発症した場合、川崎病も疑わなければなりません。
2000年、日本川崎病研究会で共同研究グループにより、「溶血性連鎖球菌の毒素が、特定のTリンパ球急増による抗原反応を引き起こし、川崎病が発症すると発表しました。連鎖球菌と川崎病の関連性は、完全に否定できるものではないようです。